遠距離恋愛(4)
(3)の続きです。
恋人が沖縄から帰ってしまってから次に会えるのは一ヶ月以上先になりますが、その間に私の気持ちは本当に疲れきっていきます。
好きな気持ちがあるから、私がどうにかできる問題ではないから、恋人が決着つけるべき問題であるから。
恋人が帰ってからはまた以前のように時間が許す限りのLINEのやりとりが始まります。
でも、LINEばかりで本当に電話っていうのが数えるくらいしかしてなくて、この事を親友に話すと「恋人同士でまして遠距離恋愛なのに、どうして電話しないの?いつでも会える距離でも電話で毎日話すよ」って言われた時の私の驚きの大きさ。
声は聞きたいし毎日話したいとは思ってはいたけど、恋人とのLINEのやりとりがあまりに当たり前すぎて、電話で話をするっていう事に思いが至らなかったですね。
以前の記事で書いた事ですが、恋人はLINEでは素直な感じなのに、電話で話すと素直じゃないというか天邪鬼な感じになるので、LINEのやりとりでの素直な恋人に安心していたかったのかも。
でも、文字にするっていうことはいくらでも嘘をつけるということでもあると友人に教えられました。
感情をのせることなく文字をうつことができるんだよって。
だからあまり電話をしたくないのかな?とも考えましたね。
だって、恋人は私と前の人と二股みたいな関係を続けていたから。
大抵は私から話を振らないと、前の人とどうなっているのか話してくれませんでしたし、それって誠実ではありませんよね。
誠実であるなら、最初からこんなことにはなってませんでしたけど。
以前の記事で書いてなかったことですが、恋人には前の人とのことがあるので一度友達に戻ろうと提案しました。
恋人は、私と前の人どちらも選べず、でもどちらの手も離せずにいました。
それって三人とも傷つくことですよね。
そして、最終的には恋人自身が苦しくなって、私の手も前の人の手も離すことになる。
そう親友は教えてくれました。
なので、私から手を離し恋人の苦しみをとることにしたんです。
私はもう友達だから、前の人とのことで悩んでることがあるならいくらでも話を聞くよ、なんの遠慮もいらないし、いつも気持ちはそばにあるよって。
恋人の苦しみを少しでも軽くできるなら良かったと思いましたけど、私自身は本当に辛かったし痛かった。
しばらくその関係を続けていましたが、友達関係のまま一度10日間連絡を絶ってみて恋人の気持ちの変化を聞いたことがあります。
私自身その10日間は本当にすごく辛かった。
あんなに連絡をとっていた大好きな人と連絡できない寂しさ・辛さ。
最初の三日間は本当に虚無感で胸が痛いし泣くことしかできなかった。
でもその三日間をすぎると少し気持ちに余裕ができるのか、いろいろ考えることができました。10日間がすぎたら電話で話すって決めていたこともあり、それがあるから頑張れたんだと思います。
そして10日後、電話で話す日がやってきました。
結論は、恋人の私に対する気持ちには以前に比べて冷めていました。連絡を絶っていた期間に前の人と会っていましたし、やはり好きでもなかなか会えない人より、いつでも会える前の人に気持ちは傾きますね。嫌いになって別れたわけじゃなかったんだし。
それでも、最終的には友達のままではなく、また恋人同士に戻るという結論になりました。私が諦めきれなかったし、恋人も私に対する恋心がなくなったわけではなかったから。
この結論が、私自身をさらに苦しめます。
客観的に見れば、まずお付き合いすることがありえない状況なのに。好きになりすぎるってことがこんなにも盲目になるなんて考えてもなかったです。
冷静に判断ができなくなります。
私とお付き合いはしているけれど、恋人と前の人の関係は「友達以上恋人未満」。
恋人に会いに行くまでに私の気持ちは、恋人のことを大好きな気持ちと、このまま付き合っていても恋人と前の人との関係が私をずっと苦しめ続けると感じている気持ちとで本当に辛かった。幸せな気持ちなんて感じられることがなかった。
親友に、「会いに行くまでに決心しなよ」って言われていました。
とても悲惨な状況であるのに、私は少しでも望みがあればお付き合いは続けていきたいと考えていました。
でも、私が望んでいることと、恋人が望んでいることは根本的に違っていたから、最終的には別れなきゃいけないことは私自身わかってはいたんです。
恋人は私との関係に安心感を感じていたので私を手放したくなかったし、前の人とも恋人関係ではないものの、それに近い関係を望んでいた。どちらも手にしていたかったんですよね。
そんな関係はもちろん無理だし、恋人だけが幸せで、私も前の人も不幸でしかない。
でも、恋人を好きな気持ちも消せない。いつまでたっても堂々巡り。
恋人に会いに行く日が近づくにつれ、別れるにしろ付き合いを続けるにしろ、どちらに話が転んでも決断しようと決心しました。
不誠実なことをされ続けているのに、それでも好きな気持ちを消せなかった。私のことだけをしっかり見てくれるなら、またやり直せるなんてことを考えていました。
そんなことを考えながら、ついに恋人に会いに行く日がやってきました。
(5)に続きます。