遠距離恋愛(3)
(2)の続きです。
沖縄に引っ越してからも毎日恋人のことをそんな風に思って過ごしていたわけですが、そうこうしているうちに恋人が沖縄に来る日がやって来ました。
会えるまでたった数週間のことだったけど、それはそれはとても長く感じた期間でもありました。
ちょうど台風シーズン到来の時期で飛行機がちゃんと飛ぶか不安もありましたが、恋人には『台風は逸れるし大丈夫!飛行機もちゃんと飛ぶし会えるよ!』なんて、自分に言い聞かせるかのような言葉です(笑)
恋人は恋人で『超ポジティブだねー(笑)』なんて返信くれてました。
それで飛行機が飛んだかはわかりませんが、無事に数週間ぶりに会うことができました。二泊三日の短い時間だけど。楽しめるだけ楽しもうと思っていました。
会ってしばらくはお互い照れていたのか、若干よそよそしさがありました。
もちろんすぐ普段通りの感じにはなりましたが。
まずはレンタカーを借りて、そのまま美ら海水族館と他の観光名所を回った気がします。
あいにくいいお天気ではありませんでしたけど、それでも恋人と過ごせている時間がとても嬉しかったですね。
何をするにしても隣に恋人がいてくれるということがこんなにも嬉しいことだなんて、再確認できたように思います。一緒にいることの大切さも。
恋人が沖縄に到着したのは午前でしたので、いろんなところをドライブがてら楽しめました。
そして、夕ご飯を食べに行く前に私の部屋に荷物を置きに行き、近所でご飯を食べることにしました。
私自身あまりお酒が強い方では無いのであまり飲めませんでしたが、恋人はそれなりに飲んでたかな?
そして部屋に戻りましたが、その日は楽しい気持ちで話をしていたのに、いつの間にか私が不安に感じていること、恋人が感じてる私と前の人との間にいる複雑な思いを話しはじめていました。
あの時の私はひたすら相手が好きだったので、恋人が前の人のことを『恋愛感情はないけど好き』と言っていても、私が待っていると言った時に『待ってくれていても、もしかしたら、前の人に戻るかもしれないよ?』と話をされても、とにかく待つといい続けていたし、もし戻ったとしてもあなたはとても大切な人だからずっとそばにいるよ、なんて言っていました。
恋人は『そう言ってくれて本当に嬉しい。でも、どうしてそんなに優しいことが言えるんだろう?』って考えていたらしいです。
今なら間違いなく別れてる状況ですけど、その時は恋人のことが好きすぎだったし、なんだかんだ言っても最終的には私を選んでくれると考えていたんだと思います。
どう考えてもとっても酷いことをされ続けていたのに、その時の私は辛くても離れることなんて考えられなかった。
私の気持ちは辛くなる一方で、相手は安心感を得る展開ですね。
私が辛いから恋人も辛く感じる部分はあったんでしょうけど。
そんな気持ちのまま、残りの二日間を過ごしました。
せっかく会えてるのに、楽しまなきゃもうすぐ会えなくなるのに、気持ちはついてきてくれない。
最終日、恋人が帰る飛行機は夕方の便。
恋人が帰ってしまうのに、こんな気持ちのままじゃダメだと思い、とにかく『今』を楽しむことに集中しました。
またしばらく会えない期間が続くし、それなのにこんなんじゃきっと後悔すると思うし。
すぐにやってくる会えない寂しさ、恋人と前の人との関係性、恋人の本心はどこにあるのか?と、いろいろ襲ってくる不安はあるけど、空港で見送るまでは笑顔で頑張りました。
恋人は私の辛い想いも感じていたけど、きっと私に想われている安心感が優っていたんだと思う。
空港に着きギリギリまでお土産を買っていた恋人に付き合い、そして時間が迫ってきて搭乗口に向かうその時とても寂しそうな顔をしていた。
飛行機に乗り込み出発するギリギリまでLINEしてたなー。
恋人が乗った飛行機が飛び立つまで空港を離れられなかった。
空港から帰るモノレールの中で、何回も泣きそうになったことを思い出します。
家についてたくさん泣きました。
さっきまで一緒にいたのに、今はもう隣にいない。
次会えるのは一ヶ月以上先。
不安要素がいろいろある状況での遠距離は本当に辛いです。
恋人から地元の空港に着いたとLINEが来た時には、恋人はもう気持ち切り替わってました。
疲れと、翌日仕事という現実があるから仕方ないかもしれないけど。
そのLINEを読んで、また辛くなるという悪循環でした。
沖縄で会えて楽しい時間を過ごせたのは、私にとって本当に嬉しい幸せなことでした。
涙が多い三日間になってしまったけど。
(4)に続きます。